昨日、宅地建物取引士の合格発表がありました。
試験後、自己採点をしたので、試験当日の夕方にはネットで公表された解答を見て、合格だとわかったのですが、毎年合格点が決まっているわけではなく、問題の難しさで、31~38点の中で過去も推移しているということもあり、ちゃんと発表も見るまではやはり落ち着かず・・・
試験当日も一度、喜んではいたのですが、昨日、改めてホッと嬉しい気持ちを感じることができました。
今年の合格点は37点、と高め。
合格率は、いつも15~17%と言われている中、18.6%とやはり高めでした。
でも、とにかく合格できて良かった!
私は、不動産屋さんの営業を何年もやっているわけでもなく、別に塾に行ったわけでもなく、自己流で勉強しただけなのですが、そんな私が見事合格!
せっかくなので、どうやって勉強したか、どんな教材を使ったか、などご紹介したいと思います。
素人の私が5か月で宅建合格した方法、勉強の仕方やお薦め教材などご紹介します(体験談)
勉強を始めた時期
まわりに宅建合格した方がいて、その方曰く、「あまり前からやっても忘れてしまうので、5月くらいからやったらいいですよ」とのことでした。
今年2024年の試験は、10月20日、5月の連休頃からやろう、とは思っていたのですが、結局、私が始めたのは、5月の終わり頃でした。
そこから5か月弱、はじめは、お休みの日を中心に勉強、平日は日々の生活に追われて、それほどやっていなかったのですが、最後の1ヶ月に集中して勉強できたのが良かったと思います。
宅建試験
まず、試験がどんな形式かもわからなかったので、受けて受かるのか、挑戦できるかもわからず調べてみました。
試験は50問、2時間です。そして、上にも書きましたが、合格点は、過去の実績でいうと31~38点です。(事前に講習などを受ける5問免除という制度もあります。)
解答は、マークシート式で、4つから1つ、選びます。
ただ、選ぶと言っても、「正しいのはどれか。」「誤っているのはどれか。」という問題だけではなく、「正しいものはいくつあるか。」や「正しいものの組み合わせはどれか。」などの質問もあるので、適当にマークすれば当たる、なんて感じでもありません。
ちゃんと理解して、問題も落ち着いて読むことが大事になってきます。
テキスト選び
予備校のようなものもあるので、通うのが苦ではない方、自分で勉強するのが難しい方は、スクールに通うのも一つの選択肢だと思います。
私は、平日、5~6日仕事に通っていたので、自分で勉強することにしました。
まずは、テキスト選びです。
ただ、どんなテキストを買ったら良いのかわからず、本当に、言葉も法律も何もわからない私が、一から勉強できるテキストなんてあるのだろうか、まずネットでお薦めを調べました。
そして、あらかじめ、目星をつけてから、実際に、本屋さんに行って、中身を見て選んでみました。
基本テキスト
宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト LEC東京リーガルマインド編著 ¥3300
本の大きさは、A5サイズ。
ぶ厚くて重いのですが、こんな風に4つに分冊できるので、持ち歩きにも便利。
移動時間に勉強したい人にもいいですね。
私がこのテキストを選んだのは、中身を見て、カラーで見やすかったこと、キャラクターが出ていたり絵や図がたくさんあって、わかりやすそうだったこと、基礎の基礎から説明してありそうだなと思ったところです。
実際、丁寧に説明されていて、細かく章が分かれているので、ちょっとした隙間時間に勉強するのにもお薦めです。
問題集
宅建士 合格のトリセツ 一問一答式過去問題集 LEC東京リーガルマインド編著 ¥2200
同じ会社から問題集が出ていたので、テキストを一通り勉強してから、次に買ってみました。
こちらも本のサイズはA5サイズで、ぶ厚いですが、やはり3冊に分冊できます。
中身は、テキストと同じ順番で、過去の問題がのっていて、左側に問題、右側に解答と解説になっています。
「解答かくしシート」もついているので、右側を隠して問題を解いていきます。
3回分の〇×チェック欄もあって、自分の得意、不得意がわかりやすいです。
テキストで勉強した後、この一問一答でどこまで理解しているか確認、その後、再びテキストに戻って勉強を繰り返しました。
章ごとに、テキスト→問題→解答→テキスト、を繰り返すと理解しやすいし、苦手な部分がわかりやすかったと思います。
模試
自宅で
このテキストを買った特典として、自宅でお試しできる「宅建士模試」というのがあったので、取り寄せてやってみました。
試験本番は、2時間で50問。
どんな感じの問題が出るのか、実際の雰囲気をつかむのにも良いですし、時間配分をつかむのにも良いので、是非、早めに体験してみることをお薦めします。
公開模試
体験模試を取り寄せた際に、公開模試もあると知り、行ってみました。
他の受験者の方と一緒の空間にいる、というちょっと緊張感も体験できましたし、試験後にポイントや解説をしてくださったので、ためになりました。
そして、なにより久しぶりの学校気分が楽しかったです。
事前予想問題集
問題集でも、ネットでお薦めがいくつかありましたが、私は本屋さんの店頭で、この表紙に惹かれて買ってみました。
みんなが欲しかった!宅建士の直前予想問題集 TAC出版 ¥1760
これは、B5サイズで、4回分の問題と解答、解説がついています。
問題の部分は、取り外しができるので、答え合わせをする時など便利です。
解説も丁寧でわかりやすく、特に、どの問題を頑張って覚えたほうが良いのか、A~Cランクに表示されていて、自分の得意、不得意なジャンルも答え合わせの時にわかりやすくなっているのがいいです。
ただ、このうさぎ、ちょっと可愛くない・・・ふてくされている感じなのが気になります。
毎年驚きのズバリ的中!宅建士完全予想模試 成美堂出版 ¥1650
こちらもネットでは人気の問題集。
こちらも4回分の問題、そして、解答、解説がついていて、問題は切り離せます。
この本はオール白黒です。
解説の仕方が違ったので、違う会社の問題集を買ってみるのもいいと思います。
私が実践した実際の流れ
5月中旬
ネットで、教材や試験のことを調べ始めました。
5月28日
テキスト購入。
その後、休日を中心にテキストで勉強。
(けれど、6月、7月は、休日も結構出掛けていて、旅行も行ったりして、それほど集中してはやっていませんでした。
やるぞ、という気はあったので、旅行に行く電車で勉強したり、ちょっとの隙間時間にテキストを読んだり、この頃は、そんな感じでした。)
7月11日
一問一答の問題集を購入。
早速、問題を解いてみたら、あまりに難しく、自分の理解が全然あまいことに気付きました。
7月中旬
宅建試験の申込が7月末だったので、申込、会場を選びました。
8月
今年は猛暑だったこともあり、また家にいると集中もできなかったりするので、休日は図書館に行って勉強することにしました。
私が利用したのは有栖川公園の中にある都立中央図書館。
勉強するスペースがたくさんあって、静かなので、集中できて良かったです。
図書館に行った時は、3時間集中して勉強することにして、休日3時間×2日+平日は徒歩2分くらいの小さい図書館で1時間~1時間半勉強しました。
あとはちょこちょこ隙間時間勉強です。
8月末
自宅で体験模試を実施。
あまりにできなくて愕然とし、9月末の公開模試を申込ました。
9月
引き続き休日は、図書館に行って3~4時間勉強、平日も毎日ではないですが、1~2時間勉強する時間を作りました。
あとは隙間時間です。朝、仕事に行く前にもちょこちょこ勉強したりしました。
9月25日
公開模試をしました。
本番と同じ13時スタートだったので、午前中は集中して勉強し、試験にのぞみ、本番の気分を味わいました。
久しぶりに学校のような環境で、ワクワクだったのですが、結果は、惨敗。
がっくりして寄り道もできずに帰ってきたのを覚えています。
10月
夏に通っていた図書館は、坂道もあり席に着くまでに25分くらいかかっていたので、もう移動時間ももったりないので家で勉強することにしました。
休日は、4~8時間、平日でも2時間半~4時間半くらい、試験直前の休日は、約11時間、平日も6時間以上勉強しました。
最初のテキストを買った際に、無料動画がついている、ということに今さらながら気づいたので、朝の支度の時などにちょこちょこ聞いて、どこが重要かなどの確認をしました。
10月2日
直前予想問題集を買って、そこから毎日、1回分やりました。試験をやって解答と解説で勉強。
同じ問題を2回以上、繰り返しました。
10月8日
試験会場の下見に行きました。
私は、なかなか入る機会がないので、入ってみたい、という好奇心で駒場東大を会場に選んだのですが、校舎がいっぱいあって、試験当日、自分の教室に迷ったら嫌だなと思い、あらかじめ下見に行くことにしました。
駅から直結の出口も、受験する校舎もわかりましたし、トイレの確認もでき、ホッとしたので、当日、焦ることなく行けて良かったです。
10月11日
1冊(1社)だけの予想では不安になり、もう時間もないのに、もう1冊、問題集を買ってみました。
毎日1回分(休日は2回分)問題を解いて、解答、解説で勉強を繰り返し、2回以上やりました。
直前
法改正の部分は、問題に出やすい、ということで、そこの部分と統計など直前に覚えた方がいい点を勉強。
また、問題集で間違った部分、苦手な部分を文章で覚えるように、科目ごとに紙に書きだして覚えました。
そう、問題集には、「意思表示」や「時効」など、何の問題か書いてあるので、そのテーマごとに、全部の問題から1枚にまとめる感じです。
こういう感じで、この紙、34枚できました。
結構、手が疲れましたが、書いて覚えるタイプなので、この方法(勝手な自己流)は、どういう文で問題に出るかの傾向もわかるし、自分の苦手箇所もわかりやすく、頭も整理できて良かったです。
当日
朝、いつもと同じくらいに起床。
お昼前まで勉強(上の自分で作った資料を中心に復習)して、早めに出発。
最後、統計などの数字や、苦手な部分をおさえ、いざ試験。
緊張することもなく、落ち着いてできたのですが、じっくり落ち着いてやり過ぎて、1時間過ぎたところで、まだ20問くらいしか終わってなくて、一気に焦り、ただ、後半は自分でも得意な部分の問題だったので、なんとか間に合って、最後まで解くことができました。
落ちつき過ぎも問題ですね。
やって良かったこと、気を付けたことと反省点
良かったこと
勉強時間をはかる。
もともと「300時間勉強すると受かる」と言われている宅建の試験。
私は実際、そこまでの時間できませんでした。
ただ、集中することも意識して、勉強を始める時に、スマホに開始時間をメモし、勉強スタート、終了の時、実施時間をメモして、一日の終わりに手帳に合計勉強時間を書いていました。
時間じゃなくて、内容でしょ、という意見もありましたが、主婦の私は、家にいるとついつい家事が気になってしまって、あっ、あれやらなきゃ、今のうちにこれも片付けなきゃという気分になってしまうことが多いです。
ですが、時間をはかっていると、「今は勉強に集中」と思えるので、実際うまくいったと思います。
時間を意識する、という意味では、ほかのことをやる時も、「これは何分で終わらせよう」と意識して、実は、このブログもいつもは1時間近くかけて書いていたりもしたのですが、直前は、毎日15分だけ、と決めていました。
そんな忙しい時でも、お休みしなかったというのも意地ですね。
ちなみに、今日は、長文なので、長時間かけてじっくり書いております。
気を付けたこと
よけいな音を耳に入れない。
いつもは、家にいる時は、BGMがわりに好きなドラマだったり、ニュース、天気予報などテレビをつけていることが多かったのですが、試験前、特に直前の何日かは、音を消しました。
よけいなことに気が散らないよう、ずっと集中できるようにした感じです。
正直、いろんなことを考えたら、頭から覚えたことが滑り落ちてしまう気もしたというのも本音です。
反省点
「とにかく過去問をたくさんやるといいよ」という声をよく聞きましたが、私は、過去問より予想問題のほうが意味がある気がして、そちらを選びました。
ただ、買った時期が自分でも笑ってしまうくらいギリギリですね。
もうちょっと早めに買って、もっと何度も何度も繰り返し復習できたら、もっともっと良い点がとれたのかなと思います。
なので、来年受ける方には、もうちょっと早めから、問題に取り組むことをお薦めします。
まとめ
こんな感じで、5月末に初めてテキストを買って、読み始めた私、言葉もほぼわからない素人の私が、5か月弱(しかもはじめは毎日勉強などしていない)で宅建に合格しました。
テキストにも書いてありましたが、最後まであきらめずに「自分は受かる!」と思うことは大事です。
私は「もうちょっとやればよかった」という後悔だけは嫌だったので、そこは頑張ってやりました。
まわりの人に受験することはばれていましたが、どんな風にどれだけ勉強しているかはわからないので、受かったら「頑張ったね!」と思ってもらえるけれど、不合格だったら、どんなに自分は頑張っても、頑張ったことは伝わらない、そう思いました。
「宅建受けます」と言うと、皆さん口をそろえて「すごく難しいんでしょ」と言っていたので、受かって、褒めてもらいたかった、ただのおばさんじゃないな、と思って欲しかったのかもしれません。
実際、年齢的に、頭もかたくなってきて覚えることも難しくなってきていますし、文字を見るのもすごく疲れたり、文字が見にくくなったりして、こんなに勉強するのは最後かも、と思いました。
でも、頑張っていい結果が出て本当に良かったです。
これから挑戦する方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
最後に、こういう勉強をしたり資格に挑戦する、ということは、家族やまわりの協力が大切だと思うのですが、私の場合は、一緒に住んでいる主人がとても協力的で支えてくれました。
いろいろ不便もかけたり、我慢してもらったこともあったのですが、合格を一緒に喜んでくれたので、本当に合格出来て良かったし、感謝しています。